新たな在留資格

現在検討されている在留資格「特定技能」について

 政府が平成30年秋の臨時国会で成立を目指す新たな在留(就労)資格「特定技能」は、今のところ右からも左からも、反対意見が出ております。(野党が反対するのはお約束ですが…)
自民党保守派の主張も理解できますし、野党の主張も理解できます。
議論の場でしっかりとした議論をして頂きたいと思います。

 ではデメリットばかりかと言うとそうではないと考えます。
最近日本語学校が物凄い勢いで増えております。(日本語学校は10年前の1.8倍)介護施設や派遣会社が日本語学校経営に乗り出すと言う話も聞きます。
 中には定員をはるかに超える生徒を集め、生徒の在留資格が更新されないと言ったニュースもありました。
日本語学校等で学ぶ外国人は最初から就労目的の場合が大半ですし、そうでなくても高額な学費の為、結果として就労目的となるのが現状です。
単純労働を認める新しい在留資格ができることによって、こういった実態と合わない留学生は減ると思います。

 新たな在留資格についての詳細はまだ決まっていませんが、一定の日本語能力と技能を習得した元技能実習生に資格が与えられることは間違いありません。
元々3年で帰国(現在は最長5年)した後は、制度の目的上基本的に再度の就労を認められなかった元技能実習生に再度就労ができる可能性を与えることは、失踪者や犯罪の抑止にも寄与すると思います。

どんな制度が考えられているのか

平成30年5月29日に開かれた「専門的・技術的分野における外国人人材の受入れに関するタスクフォース」の議事次第では次のような議論がされております。

1、受け入れ業種等の考え方

〇 生産性向上や女性・高齢者の就業環境の整備等を行ってもなお、外国人人材の受入れが必要となる分野で受入。

〇 政府基本方針(閣議決定)で、受入れに関する業種横断的な方針を予め決定。

〇 それを踏まえて、業所管省庁等と法務省等の制度所管省庁とで、業種の特性を考慮した、業種別受入れ方針を決定。

2、受入れ対象者の技能レベル

〇 現行の専門的・技術的分野の在留資格としては受け入れていない外国人人材に関し、統一的なルールを作った上で就労を目的とした新たな在留資格を創設

〇 以下の考え方を基本として、受け入れ業種ごとに要件を定める。・技能水準については、当該業種で適切に働くために必要な知識・技能とし、業所管省庁が定める試験によって確認*必ずしも技能実習(3年)終了までの技能水準を求めるものではない。

‣日本語能力水準については、N4相当(ある程度日常会話ができる)を原則としつつ、受け入れ業種ごとに業務上必要な日本語能力水準を考慮して決めることとする。

〇 技能実習(3年)を終了した者については、上記試験等を免除し、必要な技能水準及び日本語能力水準を満たしているものと評価する。

3、有為な外国人人材の確保等

〇 外国人材保護のため、悪質な紹介業者等(外国人材から補償金を徴収する等)の介在を防止するための方策を検討する。

〇 在外においては、外務省が中心となって、有為な外国人材の送出しを確保するため、受け入れ制度の周知や広報、必要に応じ政府レベルでの申し入れを実施。

4、外国人材の支援と在留監理

〇 新たな外国人材の円滑な受入れと活動を可能とするため、支援体制を構築。

〇 支援計画の作成・実施は1.受入れ企業自身が行う、2.受入れ企業に代わって、支援体制を備えた法務大臣が認める登録支援機関(者)が行う、の双方を可能とし、業種や企業ごとの実情及び入国後の外国人材の安定的な生活に配慮。

〇 受入れ企業・登録支援機関(者)からの情報も活用し、入国管理官署において、的確な在留監理を実施

〇 入国・在留審査に当り、他の就労目的の在留資格と同様、日本人と同等以上の報酬の確保等を確認

〇 労働官署において、労働法令に基づき適正な雇用管理のための相談、指導等を行う

〇 在留監理や雇用管理を的確に実施するため、入国管理局・都道府県労働局等の体制を充実強化

5、家族の帯同及び在留期間の上限

〇 移民政策と区別し、政府基本方針(閣議決定)において以下を定める。

・ 原則として家族の帯同を認めない

・ 在留期間の上限は通算で5年(農業労働における季節性を踏まえ、在留期間の通算を認める)

6、ワンランク上の在留資格への移行

〇 高い専門性を認められた者を長く雇用したいという要望があることを踏まえ、本制度による在留期間中、一定の試験に合格した場合、ワンランク上の就労資格で受け入れることを検討(家族の帯同あり、在留期間の更新制限なし)

7、その他我が国の経済社会に一層の活力をもたらす外国人材の受入れの促進

〇 外国人留学生の卒業後の日本での就業を更に進めるため(現在30%、政府目標50%)、在留資格取得のための手続負担の軽減を図るなど、従来の専門的・技術的分野の受入れ促進も併せて検討

〇 クールジャパン関連産業の海外展開等を目的とする外国人材の受入れを一層促進するための方策について検討する

〇 我が国における外国人材の起業等を促進し、国際競争力強化・国際的経済活動の拠点形成を行うことを目的に起業家の受入れを一層拡大するための方策について検討する。